中国本社を持つ日本法人の経営者や管理担当者から、最近よくいただく相談があります。
「中国本社から監査済み決算書を提出するように言われました。」
「CPAのサインが必要と言われたのですが、どうすればいいですか?」
「うちは中小企業なので監査なんて受けたことがありません。」
実は、日本では法定監査の対象ではない会社が大半です。一方で、中国本社や香港親会社からは監査報告書や公認会計士の署名を求められるケースが少なくありません。
今回は、中国系企業の日本法人が監査済み決算書を求められた場合の対応方法について解説します。
目次
中国本社が監査済み決算書を求める理由
中国本社が日本子会社に監査済み決算書を要求する理由はいくつかあります。
- 連結決算のため
- 投資家や金融機関への報告のため
- 中国の監査法人から要求されたため
- グループ内部統制のため
- 上場企業グループであるため
特に中国や香港の上場企業グループでは、日本法人の財務情報について一定の信頼性が求められます。
その結果、「CPA签字(公認会計士署名)」や「审计报告(監査報告書)」の提出を求められることがあります。
日本法人は監査を受ける義務があるのか?
結論から言うと、多くの中小企業には法定監査義務はありません。
そのため、日本法人の担当者が
「監査なんて聞いたことがない」
と驚くケースも少なくありません。
しかし、中国本社が必要としているのは必ずしも法定監査とは限りません。
本社側が求めている内容を正確に確認することが重要です。
実際には、
- 監査報告書
- レビュー報告書
- 会計士による確認書
- 財務諸表の証明
など、複数のパターンがあります。
監査とレビューは何が違う?
経営者が混同しやすいポイントです。
| 項目 | 監査 | レビュー |
|---|---|---|
| 信頼性 | 高い | 中程度 |
| 実施手続 | 詳細 | 限定的 |
| 費用 | 高い | 比較的低い |
| 期間 | 長い | 短い |
中国本社が本当に必要としているのが監査なのか、それともレビューで足りるのかによって、費用も期間も大きく変わります。
実際によくある対応方法
中国系企業からの相談で多いケースは以下のようなものです。
ケース1:親会社が内容を理解していない
本社担当者が単に「CPAサインが必要」と伝えているだけで、具体的な要件を把握していない場合があります。
まずは要求内容を確認することが重要です。
ケース2:レビューで対応可能
監査までは不要で、公認会計士によるレビューで足りるケースがあります。
この場合、コストを大幅に抑えられる可能性があります。
ケース3:グループ監査対応
中国本社の監査法人から直接資料依頼が来るケースです。
会計データや勘定科目の説明資料などを英語または中国語で準備する必要があります。
早めに相談した方が良い理由
監査やレビューは、決算書が完成した後に突然対応できるものではありません。
例えば、
- 証憑が不足している
- 売上計上の根拠が不明確
- 在庫管理資料がない
- 親会社との取引資料が整理されていない
といった問題が見つかることがあります。
決算直前では対応が難しくなるため、本社から依頼を受けた段階で専門家へ相談することをおすすめします。
まとめ
中国本社から監査済み決算書を求められた場合、まず確認すべきなのは「本当に監査が必要なのか」という点です。
場合によってはレビューや確認業務で対応できるケースもあります。
必要以上のコストをかけないためにも、要求内容を整理したうえで公認会計士へ相談することが重要です。
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中国本社から監査済み決算書やCPA署名を求められた場合は、お気軽にご相談ください。


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