日本で会社を設立した中国人経営者の方から、毎月のように同じ質問を受けます。
「この経費は落とせますか?」
「中国では問題なかったのに、日本ではなぜダメなのですか?」
「もっと税金を安くする方法はありませんか?」
実は、日本で会社を経営する中国人経営者の多くが、税務について誤解しているポイントがあります。
今回は、中国系企業の経営者が特に間違えやすい5つのポイントをご紹介します。
目次
1. 社長個人の買い物は全部経費になる?
これは非常に多い誤解です。
会社のクレジットカードで支払ったからといって、すべて経費になるわけではありません。
例えば以下のような支出は、原則として経費になりません。
- 個人的な食事
- 家族旅行
- 私用のブランド品
- プライベートの家賃
税務調査で否認されると、法人税や消費税の追徴課税、延滞税、加算税が発生する可能性があります。
会社の支出と個人の支出は明確に区分することが重要です。
2. 会社が赤字なら税金はゼロ?
実は違います。
日本では会社が赤字でも、以下の税金が発生する場合があります。
- 法人住民税均等割
- 事業所税(一部地域)
- 固定資産税
例えば東京都の場合、資本金1,000万円以下の会社でも年間約7万円の均等割が発生します。
「利益が出ていないから税金はない」と考えるのは危険です。
3. 中国の親会社への送金は自由?
日本法人から中国の親会社へ送金する場合、適切な契約や根拠資料が必要になります。
- 業務委託費
- コンサルティング費
- システム利用料
- ロイヤルティ
さらに、その金額が適正かどうか税務署から確認されることがあります。
関連会社間の取引は移転価格税制の対象になる可能性もあります。
「グループ会社だから自由にお金を移動できる」という考えは日本では通用しません。
4. 領収書がなくても経費になる?
結論から言うと、経費になる場合もあります。
例えば以下の資料で取引内容を証明できるケースがあります。
- クレジットカード明細
- 銀行振込記録
- 請求書
- 電子データ
ただし、領収書がない取引が多いと税務調査で説明を求められる可能性が高くなります。
日頃から証憑資料を整理・保管しておくことが重要です。
5. 税理士は決算だけ頼めば十分?
最近はクラウド会計の普及により、記帳は自分で行い、決算だけ税理士に依頼したいという経営者も増えています。
しかし実際には、以下のような日常的な対応が重要です。
- 消費税
- 源泉所得税
- 給与計算
- 社会保険
- 節税対策
- 資金繰り
決算直前に相談すると、すでに対策できることが限られてしまいます。
節税や税務リスクの回避は、日頃からの管理が大切です。
まとめ
日本の税務ルールは中国とは大きく異なります。
特に中国系企業では以下のような論点が頻繁に発生します。
- 親子会社間取引
- 海外送金
- 消費税
- ビザ関連の給与設定
- 税務調査対応
税務リスクを避けながら適切に節税するためには、日本と中国双方のビジネス文化を理解した専門家への相談がおすすめです。
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